不動産の相続対策(建物)

By | July 30, 2017

不動産の建物の相続対策とは?

現金をそのまま持っておくといざというときに相続税がたくさんかかってしまいます。なぜなら、現金にはそのまま相続税がかかってしまいますが、土地に建物を建てたり建物を相続することで相続税の算定にかかわる評価額が下がってしまうからです。

実は、現金を建物に替えることで評価の金額が半分になることが知られています。では、建物の評価金額は実際にどの程度下がるのでしょうか?

建物の評価金額はどれくらい下がる?

たとえば、現金1億円を遺して亡くなった場合、被相続人が配偶者一人のみ(子がいない場合)、相続税の課税される財産額は1億円×30%から控除額700万円を引いた2300万円が相続税となります。
しかしながら、アパートのような賃貸物件を1億円で建設すると、固定資産税評価となり、これにより資産の評価が約半分まで低くなります。そして、賃貸の場合には賃借人に対しても権利が付与されるために、30%が引かれ、固定資産税評価額×70%が相続税となります。

そのため、現金をそのまま残しておくのではなくて、アパートなどにして活用することで相続税を減らすことができます。

アパート経営にはもちろん費用が掛かりますし、老朽化したり入居者が少なくなるといったリスクもあります。そのため、相続税が少なくなるからといってむやみやたらに借金をして無理な金額で不動産投資をするのはおすすめできません。

現金の相続税は高い

相続税は、現金でそのまま残しているときが一番かかります。そのため、土地を購入してアパートを建設すると、その分税額が少なくなります。また、使っていない土地がある人は、土地を持っていても固定資産税などがかかりますし、もちろん亡くなった際は相続税がかかりますので、いざというときのために不動産経営に乗り出すのも一つの方法です。

家屋などの建物が残っているときも厄介です。なぜなら、建物を相続人の数だけ割ることは大変難しいからです。そうでないのであれば、アパートを建設して、その家賃収入などを見込んでそのアパートなどの資産を相続するという方法もあります。

家賃収入を得る賃貸経営が人気

最近では、アパートやマンションなどを所有して家賃収入を得る人が増えてきています。現金を持っていても相続税がかなりかかってしまいますし、いざというときに他に収入があることで老後の生活への不安もなくなるからです。

実際に、自分が持っている土地や家屋を解体して得た土地にアパートなどを建設して家賃収入を得るのであれば、しっかりと相続人などと相談して行うほうが良いでしょう。さらには、不動産に対する基礎知識をしっかりと身に着けてから、実際の投資へ乗り出しましょう。物件を建てるのに多額の借金をすると、利益どころか赤字になるからです。

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